こんにちは、こちらは慈悲の心と人の縁を、千葉市から伝え広めるお寺 日蓮宗 本円寺のお知らせです
この度のお盆の教箋です。

暁闇(ぎょうあん)を 弾(はじ)いて蓮(はす)の 白(しろ)さかな　芥川龍之介

夏の暑い盛りの日もかげり、静寂とともに辺りが暗くなった中で、
蓮の白い華がぽつり、ぽつりと、まるで暗闇の中に浮いているように咲いている情景をあらわした句です。

泥の中にあって泥に汚れず、暗闇にあっても暗闇に染まらない、まさしく仏教の教えに喩えられる尊い華です。

蓮の華や、仏教の教えと同じように、暗闇に染まらないものは他にもあります。
それは心の中にある、たくさんの思い出たちです。

精霊棚の前でおじいちゃん、おばあちゃんの見よう見まねで手を合わせた思い出。
お父さん、お母さんと一緒に作ったきゅうりとナスの馬や牛。
数え切れないほどの思い出が、それぞれの心の中に眠っております。

忙しい日々をおくる中、お盆のひと時をその思い出とともに過ごすのもよいかもしれませんね。

時節柄お体ご自愛くださいませ。　　　　合掌