お知らせ

明 魂 章(めいこんしょう)

明 魂 章(めいこんしょう)

月ゆがむにあらず波さわぐなり
止水に映る月を見よ

波立つ心に映る万象は真の相を現さず
日暗むにあらず雲かヽるなり

雲去れば亦輝く
闇き魂を通してながむる世界は闇黒なり

静かなる心には一木一草も仏の姿を現し
明るき魂には行雲流水も神のみ業を示すなり

花は心なく開けども
月は心なく照せども

涙に仰げば月も泣き
笑いて見れば花もほほえむ

悟れる者の生涯には
恨もなく呪もなく

凡てを感謝し常に悦び絶えず祈る
迷える者よ

父を怨むな兄を呪うな妻をせむるな
子を罵るな人を裁くな

眼を転じて己が魂を見つめよ
一切の恨み一切の呪は

己が暗き魂の中にぞ芽ばゆる
晨に祈りて罪を悔い

夕べに祈りて穢を浄めよ
かくて本性に帰り明魂を顕し

愛と汗との行者となりて光の中を歩むとき
明るき世界は 其の脚下より展開されん

世の恨み 身の悲しみも うせにけり
妙のみ法に 照されてより

平成三十年二月 写経の会(第五二回目) 法 話

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