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第2回 写経の会の法話

こんにちは、こちらは慈悲の心と人の縁を、千葉市から伝え広めるお寺 日蓮宗 本円寺のブログです。
今回は第2回 写経の会にてお配りした教箋と、お話しした内容についてお書きします。

法華七喩(ほっけしちゆ)の三
三 草 二 木(さんそうにもく) 【薬 草 喩 品】
お釈迦様はこう言われました。
「この全世界の山や谷、野原等、広い土地に生えている大小様々の木や薬草をはじめ、植物の種類は数えきれません。そこへ雨雲が空一杯に広がり、全世界を覆って時に激しく、時に静かにこれらの草木の上に雨が降り注いだとしましょう。これらの草木はいずれも小は小なるだけ、中は中なるだけ、大は大なるだけ各々相応に潤いを受け、これによって根も茎も枝葉も成長し、花咲き実を結ぶのです。降る雨は同じ雨でも、潤いを受ける草木は、大・中・小それぞれの姿・形によって千差万別であるのと同じで、仏の説く法の雨は一種類でも、潤いを受ける衆生の器はそれぞれであります。」と。
 すなわち、仏の教えは一切衆生を成仏させたい、という大慈悲の心から出てくるのでありますが、これに対し衆生の心は色々であり、同じように教えを説いても、浅く理解する人もあれば深く理解する人もあり様々であります。
 また、「仏がこの世に出現したのは、まるで大きな雲が現れて全世界を覆うようなもので、仏の説法は雨のように一切衆生に平等に注ぐが、諸法実相という妙法一味の雨も、聞く方の心の賢愚・利鈍によって、受けとめ方はまちまちである。よって、未だ救いがたい者は妙法によって救済せしめ、未だ妙法を理解できない者には妙法の有難いことを理解させ、未だ安心の心を持たない者には妙法によって成仏できると安心させ、未だ涅槃の悟りを得ず妙法を悟れない者には、妙法は一切衆生を成仏させる功徳力のあることを悟らせたい。」と言われ、一切衆生が成仏できる教えは、三乗方便の教えではなく、一仏乗の法華経であり、妙法の経力と功徳力が絶大であることを説き明かされたのであります。
 そして、釈尊出世の本懐として説いた法華経を疑わずに信じ、理解し、実行することによって、智恵は愚かでも、業の深い者でも、三草二木のように妙法の慈雨に浴すれば、皆平等に成仏できると説かれております。
平成二十五年十月 写経の会(第二回目) 法 話

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内容
これは文章だけだと少し難しいですね。
実際は例え話等を交えてお話ししたので少しはわかりやすかったかも。
おおまかに言うと、降り続く雨(仏様の大きな慈悲の心)はいつでも私たちに降り注いでいて、
器をふせないでいる(信じる)ことによって、私たちはそれぞれに必要な水(成仏)を得られるというものです。
雨が記憶に残る日だったのでこのお話しを選びましたが、写経の会の中でしばらくは
法華七喩(ほっけしちゆ)、法華経の中の7つの例えをお話ししていきたいと思います。